松山で路面電車に乗ろう!料金や乗り方・お得な一日券などを徹底解説!

2023/12/22

松山で路面電車に乗ろう!料金や乗り方・お得な一日券などを徹底解説!

民営鉄道としては、日本鉄道に続いて2番目の歴史をもつ松山の路面電車は、1887年(明治20年)に松山市街地と現在の松山港がある三津の間で初の運行が開始され、運営母体の伊予鉄道は、その後、次々と路線網を広げ現在に至っています。松山市駅を拠点に市内を隈なく網羅する路面電車は、市民生活の足として、観光客の便利な移動手段として松山市の市民権を得ています。ここでは、松山市内の移動手段として最も便利な路面電車の料金や乗り方、お得な一日券などを徹底解説します。

松山観光の足として便利な路面電車

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観光の足として大変便利な路面電車ですが、路面電車のことを市内電車といい、それ以外のJR線などは郊外電車といいます。そして松山の名前がつく駅がそれぞれにあり、観光客にとっては注意が必要です。「JR松山駅」と市内電車の「JR松山駅前電停」。さらに市内電車と郊外電車ともに「松山市駅」という同じ駅名が存在します。切符を購入したり、行き先を尋ねる際などには、間違わないように注意しましょう。

松山の路面電車の魅力とは?

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昭和のレトロ感を漂わせるモハ50形

松山の路面電車は、松山の市内観光をする観光客にとっては、道後温泉や松山城など市内各地の観光スポットへ行くのに便利で、また市民にとっても日々の通勤通学や買い物などに大変重要な役割を果たしています。中でもレトロ感を漂わせながら走っているモハ50形は、全体の約3分の1走っており、古いもので70年以上にもなります。内部の壁や床、天井部分には木材が使われており、安らぎを感じる昭和のデザインが多くの鉄道ファンや観光客を虜にしています。

松山の路面電車は大きく分けて5系統!それぞれの特徴と運行系統を紹介

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松山の路面電車①番環状線の運行区間

路面電車1系統環状線は全長7.3km、運行間隔は約10分。松山市駅前を起終点に城山公園を中心とする市内中心部をぐるりと取り囲むように、時計回りに全部で21駅を運行。途中4つ目の大手町駅では、路面電車が郊外電車の踏切を渡るめずらしい光景を見ることができます。通称1番環状線と呼ばれ、ラインカラーはグリーン。

松山の路面電車②番環状線の運行区間

路面電車2系統環状線は全長7.3km、運行間隔は約10分。松山市駅前を起終点に城山公園を中心とする市内中心部をぐるりと取り囲むように、反時計回りに全部で21駅を運行。1系統と同様に、20番目の大手町駅で、路面電車が郊外電車の踏切を渡ります。通称2番環状線と呼ばれ、ラインカラーはレッド。

松山の路面電車③番松山市駅線の運行区間

路面電車3系統は全長3.5km、運行間隔は約10分。松山市駅と道後温泉間を全11駅で運行。JR松山駅前を発着する5系統が市外や県外からの利用者が多いのに対し、市内や郊外からの利用者が多いのが特徴的です。通称3番松山市駅線と呼ばれ、ラインカラーはレッド。

松山の路面電車⑤番JR松山駅前線の運行区間

路面電車5系統は全長4.1km、運行間隔は約10分。JR松山駅前と道後温泉を含む全11駅で運行。3系統が市内や郊外からの利用者が多いのに対し、こちらは市外や県外からの利用者が多いのが特徴的です。通称5番JR松山駅前線と呼ばれ、ラインカラーはブルー。

松山の路面電車⑥番本町線の運行区間

路面電車6系統は全長2.3km、平日のみの運行で間隔は約40分。本町6丁目と松山市駅を含む全7駅で運行。本町5丁目、本町4丁目、本町3丁目は唯一市内電車他系統との重複がなく、本町1丁目と本町6丁目は、他系統の停留所とは独立している。通称6番本町線と呼ばれラインカラーはブラック。

土日祝限定の「坊っちゃん列車」にも注目

夏目漱石の小説「坊ちゃん」の主人公が乗った「坊ちゃん列車」

初代坊ちゃん列車は、1888年(明治38年)に蒸気機関車として開業し、夏目漱石の小説の中で、四国松山の中学校に赴任する主人公の坊ちゃんが乗ったことから、いつしか「坊ちゃん列車」という愛称で呼ばれるようになりました。

1966年に全車廃車となりますが、松山観光の目玉として地元関係者などの復元を望む声が広がり、当時の坊ちゃん列車をモデルにしたディーセル動力方式で、2001年から土日祝限定での運行開始となりました。現在は、2023年11月13日から当面の間運休中となっており、松山市駅近くの伊予鉄道本社ビル1階にある無料展示施設「坊ちゃん列車ミュージアム」に1号機関車のレプリカとして展示されており、そこで実物の勇姿に出会えます。詳しくは、伊予鉄道鉄道部(089-948-3323)へ。

松山の路面電車の乗り方と降り方

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乗り方

路面電車は運賃後払い方式です。最初に、路面電車の行き先表示を確認。表示は電車の前方、後方、側面にあります。車輛前後にあるドアの後方が入口ドアです。料金均一で乗り降り場所は関係しないため、乗車の際の確認などは特にありません。そのまま乗り込みます。

降り方

電車が降りる場所に近づいたら降車ボタンを押します。降車ボタンは車内のおおよそ手の届く場所にあります。前方に支払いボックスがあるので、現金、ICい~カード、各種お得なチケットで支払います。

注意点

現金支払いの際に小銭がない場合は、お釣りが出ないので事前に両替機で両替が必要。1万円札、5千円札、新500円硬貨は両替出来ません。ICい~カード以外、Suicaなどの他社のICカードは使えません。

松山の路面電車で使いたい!お得なチケットを紹介

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①一日券から販売中!フリー乗車券の特徴&料金

一日券は全線一日乗り放題のお得なチケットですが、スクラッチ式の紙乗車券の一日券及び二日券ともに2023年12月31日を持って販売終了となります。モバイルチケットのみきゃんアプリまたは伊予鉄MaaSを利用ください。フリー乗車券は、市内電車乗り放題のお得な乗車券で、料金は1Dayチケットが大人800円、小児400円、2Dayチケットが大人1,100円、小児550円、3Dayチケットが大人1,400円、小児700円、4Dayチケットが大人1,700円、小児850円となっています。

②ALL IYOTETSU

ALL IYO TETSUは、伊予鉄グループの電車・バスが乗り放題で、さらにいよてつ高島屋大観覧車「くるりん」の利用券もついてくるお得なアプリです。料金はALLいよてつ1DAY PASSが大人1,900円、小児950円、2DAY PASSが大人3,000円、小児1,500円、3DAY PASSが大人3,900円、小児1,950円、4DAY PASSが大人4,800円、小児2,400円となっています。

ただしこちらは、2024年2月29日を持って販売・利用が終了となります。利用検討される方は利用日にご注意ください。詳しくは、伊予鉄道鉄道部(089-948-3323)、伊予鉄バス自動車部(089-948-3172)へ。

松山の路面電車で行きたいおすすめ観光スポット①城山公園

松山城跡地に広がる都市公園

城山公園は、城山城の本丸、二之丸、三之丸を含む都市型公園で、史跡景観が眺望できるやすらぎ広場、自由空間のふれあい広場、桜の時期に花見が楽しめるさくら広場、広場を取り囲み美観を保つお堀など、市民の憩いとやすらぎの空間として親しまれています。

松山の路面電車で行きたいおすすめ観光スポット②萬翠荘

大正ロマンを今に伝えるフランス式洋館

萬翠荘は、大正11年(1922年)に旧松山藩主の子孫にあたり、陸軍駐在武官としてフランス駐在が長かった久松定鏌伯爵が別邸として建てたフランス式の洋館です。当時最高の社交の場として活用された純フランス風の建物は、戦禍を逃れそのままの様子を残す貴重なものとして、昭和60年に愛媛県指定有形文化財に、平成23年(2011年)に本館と管理人舎の2棟が国指定重要文化財になりました。

松山の路面電車で行きたいおすすめ観光スポット③坂の上の雲ミュージアム

近代日本を作った偉人に学ぶ博物館

坂の上の雲ミュージアムは、司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」をテーマにした博物館で、小説に登場する松山出身の俳人、正岡子規や軍人の秋山好古・真之兄弟をはじめ、近代国家の形成に大きく関わった人々の人生から歴史を学び、未来への思索を深めるきっかけとなる企画展示・催しが行われています。

松山の路面電車で行きたいおすすめ観光スポット④愛媛県美術館

美術活動の拠点となる参画型美術館

城山公園の中にあり周りの景観と調和した美術館で、モネやセザンヌ、カミーユなど海外の一流作家や、岸田劉生、海老原喜之助などの日本を代表する作家作品、約12,000点を収蔵し、年に5~6回の特集を展示。また国内でもめずらしい利用者各自が自由に創作できる県民アトリエスペースがあり、作品鑑賞だけでなく、県内の美術活動の拠点にもなっています。

松山の路面電車で行きたいおすすめ観光スポット⑤伊予の湯治場 喜助の湯

最深1,700mから湧き出す源泉の湯

道後温泉郷最深1,700mから湧き出るPH9を超えるアルカリ性泉質は、古い角質を落とし椿のような美肌を内面から引き出す効果があるといわれており、硫黄の香りと滑らかな肌触りの源泉かけ流しが楽しめる「源泉かけ流し 椿の湯」をはじめ、西日本最大級の広さを誇る「炭酸の湯」など、バラエティに富んだ天然温泉が楽しめます。

松山の路面電車で行きたいおすすめ観光スポット⑥圓満寺

フォトジェニックな恋愛祈願スポットのお寺

圓満寺は、弘仁3年(812年)に建てられた阿弥陀如来本尊の寺院。本堂手前にある地蔵堂には、3.67mもある大きな地蔵尊があり、奈良時代の高名な僧、行基の作とされています。また、道後のフォトジェニックスポットとしても有名で、道後温泉の湯玉をモチーフにした「お結び玉祈願」が人気です。

松山の路面電車で行きたいおすすめ観光スポット⑦放生園・足湯

誰でも無料で利用できる足湯

道後温泉駅前の放生園広場の場所にある足湯は、平成14年12月に完成し、市民や観光客のコミュニケーションの場として誰でも無料で利用できます。湯舟は、道後温泉本館で使用していた湯釜を移したもので、PH9.1のアルカリ性単純温泉です。

松山の路面電車で行きたいおすすめ観光スポット⑧道後公園(湯築城跡)

長い歴史を築いた湯築城城跡の公園

道後温泉公園は、14世紀前半から16世紀後半にかけて約250年もの間続いた湯築城の城跡です。堀や土塀がそのまま残されており、武家屋敷や土塀を復元し発掘調査で見つかった出土品などが展示されています。また、桜の名所としても知られており、地元住民や観光客が散策や休憩に訪れます。

松山の路面電車で行きたいおすすめ観光スポット⑨秋山兄弟生誕地

日露戦争の功労者秋山兄弟生誕の家

司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」に出てくる秋山兄弟の生誕地に復元した生家で、残された写真や子孫の証言をもとに当時の様子を忠実に再現。日露戦争を奇跡的勝利に導き、激動の時代を駆け抜けた秋山兄弟の関係資料などが展示されています。また、庭には兄弟の銅像が見つめ合うように配置されています。

魅力いっぱいの路面電車で松山を楽しもう!

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近代日本の幕開けを象徴する乗り物としてスタートした松山の路面電車は、長い歴史とともに松山市民や松山を訪れる観光客の便利な足として活躍しています。松山市内の主要な観光スポットを隈なく網羅する松山の路面電車は、市内を走っている最中もさまざまな観光スポットを巡りながら楽しむことができます。松山へお越しの際は、魅力いっぱいの路面電車でエイジョイしてみてはいかがでしょう。

旅色編集部 おおもり

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記事企画・監修:旅色編集部 おおもり

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