【名古屋】日帰り散歩におすすめ! レトロな名建築5選

【名古屋】日帰り散歩におすすめ! レトロな名建築5選

美術館・博物館

2023/04/19更新

名古屋にはレトロ建築が数多く残っています。外観の美しさはもちろん、壁や床、窓枠など、細部まで作り込まれた装飾は見逃せません。近代の洋風建築は、写真映えも抜群。スタイリッシュな建造物を鑑賞したら、周辺を散歩しながらゆったりとした時間を楽しみましょう。今回は、そんなノスタルジックな佇まいを感じさせる名建築を5つご紹介します。

そもそもレトロ建築とは?

名古屋市市政資料館

レトロ建築とは、一般的に西洋の建築様式から影響を受けて造られた明治~昭和期に建てられた建築物を指します。大きな特徴としては、東京駅舎に見られるようなレンガ造や石造で、懐古的なネオ・ルネッサンスやネオ・バロックといった、西洋の復古様式を用いていることが挙げられます。
誕生の背景には、明治時代の日本の建築家が、政府の主導により西洋の復古様式を模倣することを使命に課せられていたことがあります。彼らは銀行や駅舎、博物館、邸宅といった建築物を次々と生み出していきました。
次第に、日本独自の建築を模索する建築家が登場するにつれ、合理性を求めてガラスやコンクリートを素材に用いるモダニズム建築の時代が到来。レトロ建築は時代の流れと共にその数が減る一方で、存在価値はより高まっていくでしょう。

【名古屋 中区】名古屋市役所 本庁舎

中央広間

名古屋城との調和を意識した「四方にらみの鯱(しゃち)」

名古屋市役所本庁舎は、現在3代目の庁舎で、昭和天皇御大典事業として1933(昭和8)年に竣工されました。塔屋の頂上には、瓦屋根と同じ青緑色をした「四方にらみの鯱(しゃち)」を乗せ、名古屋城との調和を意識しています。

特徴は、西洋的な建築様式と日本的な要素を取り込んでいること。西洋建築の石造のような重厚感ある壁面と、和風の瓦屋根からもその様子を伺えます。1階の正面玄関を進むと広がる中央広間の柱や階段の手すりも見どころのひとつ。素材には山口県産の「小桜」という大理石が使われており、こちらからも和の要素を感じることができます。

【名古屋 東区】文化のみち二葉館

日本の女優第1号と電力王の愛の巣を復元

明治から大正時代に活躍した日本の女優第1号として有名な川上貞奴(かわかみさだやっこ)氏と、電力王と呼ばれた福沢桃介(ふくざわももすけ)氏が一緒に暮らしていた豪邸を移築・復元。現在は、郷土ゆかりの文学資料を展示しています。
オレンジ色の屋根が印象的な建物は、当時新進気鋭の住宅専門会社であった「あめりか屋」が担当。洋風建築様式を取り入れた和洋折衷のデザインが斬新です。豪華なステンドグラスやらせん階段といった華やかな内装からは、大正時代の優雅な暮らしをうかがい知ることができます。

【名古屋 東区】名古屋市市政資料館

赤レンガの外観が印象的

文化人・財界人の屋敷が連なる、名古屋城から徳川園に至るエリア「文化のみち」に建つ赤レンガの外観が印象的な建物。1979(昭和54)年まで裁判所として使用され、現在は市の公文書館として活用されており、国の重要文化財に指定されています。
外観は、ドーム屋根の塔屋を設けたネオ・バロック様式。正面入り口を進むと吹き抜けの中央階段や、それを彩る大理石やステンドグラスが印象的です。クラシカルでゴージャスな建物は、映画やドラマのロケ地としても有名です。

【名古屋 東区】旧豊田佐助邸

大正ロマンを感じさせるおしゃれなガス灯も見どころ

「旧豊田佐助邸」は、トヨタグループ創始者である豊田佐吉氏の弟で実業家の豊田佐助氏が住んでいた邸宅。1923(大正12)年頃、(洋館部分は大正12年以前)に建築された、木造の洋館と和館を併設する和洋折衷の建物です。
洋館のシャンデリアや2枚のガラスを並べた縦長の上げ下げ窓は、当時のまま保存。ほかにも、鶴亀に「とよだ」の文字をデザインした換気口「鶴亀のデザイン口」や大正ロマンを感じさせるおしゃれなガス灯などが見学可能で、見どころが満載です。

【名古屋 西区】ノリタケの森

美しい陶磁器と緑に癒やされよう

陶磁器メーカー「ノリタケ」が、創立100周年を記念してノリタケ発祥の地に建てた産業観光施設。園内には噴水広場や緑があふれており、趣のある赤レンガの外観とのコントラストが際立ちます。ノスタルジックな雰囲気ですが、2001(平成13)年にオープンした比較的新しい施設です。
ミュージアムや工場の見学のほか、皿やマグカップに絵付け体験ができるコーナーもあり、非日常感を楽しめます。(受付は10~16時、体験時間は約90分。有料)。

まとめ

名古屋にはこのほかにも、当時の面影の残る建物や、歴史・伝統を後世へ伝える素敵な建築物が点在します。日常の喧騒から離れ、タイムスリップしたような気分が味わえる建物を訪れてみませんか。

旅色編集部 たじま

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記事企画・監修:旅色編集部 たじま

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