雪国の秘湯・新潟県「自在館」でカラダとココロが整う湯治の旅
リエ(綴りびと)リエ(綴りびと)

新潟県

1人 / 30代 / 訪れた時期:1月

2026/06/18

雪国の秘湯・新潟県「自在館」でカラダとココロが整う湯治の旅

いざ、雪国へ!

東京駅から新幹線に乗って浦佐駅まで1時間半。外はどんどんと雪景色へと変わっていきます。

浦佐駅に到着。駅舎からは、雪の冠を被った雄大な八海山が見えます。ここからさらに車に乗って約25分の移動。大人気の秘湯に向かっているという冒険心がどんどんと掻き立てられます。

栃尾又温泉は、全国有数のラジウム含有量を誇る温泉です。さらに温泉や空気中に含まれるラドンが細胞を刺激し、自己免疫力をアップさせ、健康増進やアンチエイジング効果が得られるといわれています。奈良時代から“万病の湯”として親しまれているだけでなく、生殖機能に効くことから“子宝の湯”としても人気。

現代湯治が体験できる旅館

自在館は栃尾又温泉の中で“本家の宿”といわれ、創業から約400年のれんを受け継いできました。少しぬるめのラジウム温泉に長時間浸かることで、心身を休める現代湯治を体験できるのが魅力。持病改善のための湯治やリフレッシュ、ファスティングなどを目的に長く逗留する人がほとんどです。女性やお1人様も多いので、気兼ねなく思い思いの時間を過ごせます。館内はレトロなインテリアが多く、懐かしい雰囲気の中で時間がゆっくりと流れている感じがしました。

シンプルにこだわったお部屋

2階にある客室に泊まりました。全室和室でココロとカラダを休められるようにという思いでシンプルなつくりにしているそう。

私は部屋の炬燵で温まりながらリモートワーク。旅館に備え付けられているWi-Fiを使いながら、静かな空間で仕事に集中できました。

部屋には、作務衣と半纏、籠バッグが置いてあります。温泉ファッションに着替えてすっかり温泉気分。湯上り足袋の履き心地が気持ちよくてお気に入りです。籠バックにタオルを詰めて、温泉へ向かいます。

霊泉に浸かり身も心もデトックス

共同浴場は、レトロな木造の渡り廊下を進んだ離れにあります。「おくの湯」「うえの湯」「したの湯」の3つの浴場があり、女湯と男湯で日替わりするそう。すべてのお湯がちょうど癒しを感じられるくらいの人肌ほどのぬるま湯です。1~2時間ほど湯に浸かりながら現代湯治を楽しみます。お風呂の中では読書をしている人も。わたしも気がつけば、浴槽にもたれてうとうと……。すっかりリラックスモードです。

飲泉もでき、体に直接いい成分を取り込めます。くせが無く、まろやかで、身体に染み渡る味でした。水分補給としてもおすすめです。

うさぎの湯

たぬきの湯

うさぎの湯

たぬきの湯

予約表に部屋番号を記入すれば、45分間の貸切風呂を楽しめます。貸切風呂は3つ。「うさぎの湯」と「たぬきの湯」は洗い場付きの広々とした内湯です。子連れのファミリーも安心して利用することができます。

私は「うけづの湯」を利用しました。こちらは露天風呂で雪景色を独り占めすることができます。しんしんと降り積もる雪をただボーッと見つめるひとときは心穏やかで、なんて贅沢な時間なんだ……と静けさの中に情緒を感じました。

野菜をふんだんに使った湯治料理

今回は4食付き(朝食2回、夕食2回)のプラン。全て胃腸に優しくバランスのいいメニューでほっこりしました。「一汁六菜」がスタンダードで1日目の夕食はこのようなメニューでした。
・かぼちゃの塩バター煮
・白菜のコールスロー
・五目巾着煮
・秋野菜の肉巻き
・ミネストローネ
・黒ごまプリンとフルーツ

食事のお供に「緑川」という地酒もいただきます。やや辛口ですっきりとした飲み口です。

2日目の朝食には名物「ラジウム納豆」がついてきました。ラジウム温泉に一日漬け込んだ大粒の大豆は味がしっかりとしています。公式ホームページからお取り寄せできるそう。 主食はおいしいお米の代名詞「魚沼産コシヒカリ」が使用され、ご飯とお粥から選べます。炊き立ての艶々のお米からは湯気がほわほわとのぼっていて食欲をそそります。私はご飯とお粥の両方をいただいてしまいました。ちなみに、ラジウム納豆、ご飯、お粥はおかわり自由!

岩魚の骨酒

岩魚の骨酒

2日目の夕食では、山の幸を心ゆくまで堪能。食堂の入口にある七輪で焼かれた川魚は塩っ気がちょうどよく、皮はパリッと身はふんわりしていておいしかったです。焼き魚のにおいに誘われて、つい岩魚の骨酒を追加注文してしました。じっくりと炭火で火を通しているので、魚の旨味が滲みでて熱燗のような、スープのような、絶妙な味わいでした。

3日目の朝食はお部屋でいただきました。いつも荷造りでバタバタしがちな最終日の朝には、とてもありがたいです。

自在館のプランは朝夕の食事付きです。しかし湯治を楽しんでいると、お風呂上がりにふと小腹がすいてきます。そこで、朝夕の食事会場にもなっている食堂で蕎麦をいただきました。

滞在中の過ごし方は様々

ロビーの奥はまるで本屋さんのようです。ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が揃っているので、読書を楽しむことができます。中には、温泉がもたらす健康効果が書かれた本もあり興味津々。

ほかにも無料で写経のセットの貸し出しもあり、部屋に戻って心静かに写経体験をすることもできます。書き終えたものを「永林寺」に奉納すると、御朱印がもらえるそうです。

◆永林寺
住所:魚沼市根小屋1765
電話:025-794-2266
拝観時間:4月~10月 9:00~16:30、11月~3月 9:00~16:00

永林寺 公式HP

ドリンクバーも用意されていて宿泊者はいつでも利用することができます。カフェのような素敵な空間です。お気に入りはどくだみ茶。チェックアウト送迎をした後、バスが来るまでの間も利用できます。

ドリンクバーの近くには、昭和初期~後期にかけてのアナログレコードがありました。レコードで懐かしいあの曲を聞いて過ごすのもおすすめです。またギターやピアノを演奏して楽しむこともできます。

せっかくの雪景色なので少し散歩に出てみました。自在館で長靴と傘を借りて、約7分ほど歩いたところにあるのが「見返り橋」。橋を渡るときに再開したい人を思って振り向くと願いが叶うという言い伝えがある観光名所です。

寄り道をしながら帰路へ

宿泊を終え、自在館と浦佐駅を結ぶ無料送迎バスに乗って帰路につきます。行きも帰りも宿泊者はだれでも利用可能です。出発時間が決まっているので、新幹線を決めるときにバスの時間も確認してみてください。

送迎バスは途中「道の駅ゆのたに」に寄ってくれました。新鮮な地元の野菜も扱っていて、きのこ大好きな私は、しめじ・椎茸・舞茸をゲット! 布海苔を繋ぎにしている新潟名物「へぎそば」も購入。つるっとした喉越しが特徴的で家族みんなに大好評でした。

◆道の駅ゆのたに
住所:魚沼市吉田1148
電話:025-792-9300
営業時間:9:00~17:30 ※冬季時間変更有

道の駅ゆのたに 関連HP

浦佐駅に到着。2階コンコースにある観光案内所「MYU」で仕事をしながら新幹線を待ちます。Wi-Fiや電源完備で便利です。

◆うおぬま・浦佐駅観光案内所 MYU
住所:南魚沼市浦佐719-2 上越新幹線浦佐駅2階コンコース
電話:025-775-7244
営業時間:窓口 9:00~17:00、フリースペース 9:00~20:00

うおぬま・浦佐駅観光案内所 MYU 公式HP

浦佐駅から電車に乗り越後湯沢駅へ。ここから新幹線に乗ります。越後湯沢駅の改札を出てすぐにある「ぽんしゅ館」にも寄り道。新潟のグルメや特産品が勢揃いしたお店で地酒がズラリと並ぶ圧巻の試飲コーナーも魅力的です。500円でコインを5枚とおちょこを受け取ります。自動販売機にメダルを入れてボタンを押し、出てくる日本酒をおちょこへ。新潟県内のお酒が一堂に集まっていて、あまり流通していない珍しい種類も味わうことができます。

◆ぽんしゅ館 越後湯沢驛店
住所:南魚沼郡湯沢町湯沢2427-3
電話:025-784-3778
営業時間:平日 9:30~19:00、土・日・祝日 9:30~19:30

ぽんしゅ館 越後湯沢驛店 公式HP

そして日常へ

新潟県を訪れるのは初めてでしたが、首都圏から意外と近く、落ち着いた空間で宿泊できるのでワーケーションにもおすすめだと感じました。もちろん仕事はしましたが、いつものような忙しさを手放し、自分に向き合う旅となりました。また自在館を含む「日本秘湯を守る会」の宿に宿泊しスタンプを10個集めると、1泊無料になるそうです。自分の心身のリセットに10回行ってしまうかもしれません。

  • リエ(綴りびと)

    リエ(綴りびと)

    神奈川県在住。趣味は旅行で特に島や海が大好きです。sonyα7Ⅲのカメラを片手に旅をしています。

    ※旅色綴り(旧旅色LIKES)のコミュニティメンバーです。

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 旅色編集部

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