2025/05/01
今年は待ちに待った「瀬戸内国際芸術祭2025」が開催されます。3年に1度、瀬戸内の島々を舞台に現代アートの祭典で、期間中は多くの人が島ホッピングをしながらアート作品を見に訪れます。周辺の宿は早めに抑えておくのがベター。今回は四国を駆け巡る地域プロデューサーの堀と中川が、小豆島の最南端に位置する三都半島で瀬戸内国際芸術祭のアート作品を巡り、古民家民宿「三都の郷」に宿泊してきました。瀬戸内芸術祭に女子旅で訪れる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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3年に1度、瀬戸内の12島々と2つの港を舞台に開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2025」。春・夏・秋の3シーズンに、合計100日以上開催されます。
春会期:4月18日 (金)~5月25日 (日)
夏会期:8月1日 (金)~8月31日 (日)
秋会期:10月3日 (金)~11月9日 (日)
今年は国内外のアーティスト216組が参加し、過去最多の256点が展示される予定です。通年で置かれているものもありますが、季節ごとに変わる作品もあり、期間中は何度も足を運ぶ人も多いのだとか。
それぞれの島をフェリーで移動することになりますが、ほかに島に渡る拠点となるのは小豆島です。小豆島の中心に長く伸びた三都(みと)半島には、9つの作品が展示されています。三都半島の作品は全会期で展示されており、今回はその中から3作品を巡ってきました。
これぞ本当のヤドカリ!
尾身大輔氏の「ヒトクサヤドカリ」。
貝殻に見立てた巨大なヤドカリの木彫です。海近くに住み着くヤドカリの背は殻ではなく、家! 中には、海を渡ってきた生き物と人をモチーフにした彫刻が置かれ、この土地の人たちが海の生き物と格闘してきた歴史が表現されています。
伊東敏光氏の「ダイダラウルトラボウ」。
日本の山河を造ってきた巨人をモチーフにしていて、高さ9.5メートル、長さ17メートルもあり、とても大きく目立っている作品です。三都半島の神浦地区の小径の石垣や厳島神社に関連した廃船の他、瀬戸内海の各所で集めた流木を組み合わさっており、大宇宙や自然界と人間社会とをつなぐためのアイコンだそう。目の前に広がる瀬戸内海や神浦を高台から静かに見守っているかのように感じます。
フリオ・ゴヤ氏の「舟物語」。
漁業者の高齢化によって使われなくなった舟を持ち主から譲り受け、作品化したです。丸太や流木、漁具などを使って椅子やテーブルが設えられおり、海での役目を終えた舟で蘇る様を表しているそう。白い鳥が羽ばたいている様子は、カタチを変えて新たな再出発を表しているようでした。
古民家をリノベーションした宿で、木のぬくもりを感じさせる古き良きレトロな雰囲気。母屋と別棟があり、客室は全部で6室ありますが1日1組限定で、ほかの利用客に気兼ねすることなく、ゆっくりと過ごせます。さまざまな旅スタイルで使うことができ、今回は女子旅で訪れましたが、3世代旅行やカップル旅でも楽しめそう。無料のレンタサイクルもあり、宿を拠点に周囲を巡ることもできます。
秘密基地感あふれるロフトにワクワクします。
今回宿泊したのは、ロフト付きの洋室「ギャラリー」。温かみのある落ち着いた雰囲気で、古民家ならではの梁が生かされたレトロモダンな空間。ロフトの階段を上るとツインベッドがあります。ゆったり広々使って、翌日の旅の備えることができました。
Wi-Fiも完備されていて、机と椅子が用意されていたのでワーケーションで利用するのもいいかもしれません。冷蔵庫の中にはお水とお茶が準備されていて、テーブルの上には小豆島のお菓子の用意もありました。
今回の宿泊で特に感動したのが、島の味覚が詰まった夕食! 食前酒から始まり煮物、鍋、肉料理、魚料理、天ぷら、お吸い物、釜めし、デザートとボリュームがたっぷり。小豆島の幸をふんだんに使用した豪華な内容に驚きました。
小豆島産の鮮魚の舟盛! 小豆島の地元で獲れた鮮魚が豪華に盛り付けられていて、視覚からも食事を楽しむことができます。新鮮な刺身は、口に入れた瞬間に旨味が広がりました。特においしかったのが「タケノコメバル」。淡白でさっぱりとした味わいです。
小豆島産のオリーブ牛のまろやかなコクと醤(ひしお)で焼くことで旨味が引き立った「醤焼き」。肉の旨味とタレが絶妙にマッチしています。
想像以上のボリュームにお腹いっぱい……と思っていたところに、支配人から「お風呂の後とか、お腹がすいてきたら食べられるように余ったご飯はお部屋にもっていっていいですよ」と声をかけもらいました。部屋でも食べられるように釜めしをおにぎりにしてくれて、気配りが嬉しかったです。お部屋でお酒を飲みながら、しっかり完食しました!
内風呂と露天風呂があり、シャワーは2つ。2人で入っても十分な広さがあります。近くに海があるので、波音を聞きながら小豆島の澄んだ夜空を見ながらの贅沢な時間。朝風呂は、一面の青空を眺められて、爽やかな1日の始まりを迎えることができました。女性に嬉しいアメニティも揃っていて、うっかり忘れてしまった時も安心。
朝食は、計9品のボリューム満点、和食定食。オリーブオイルをかけて食べるサラダ、卵焼き、茶碗蒸し、焼き魚のほか、ひじきの煮物や佃煮などの白米が進むおかずが揃います。醤油造りが盛んな小豆島では、佃煮造りも600年以上の伝統があり、無添加で体に優しい。白ご飯もおかわり自由なので、おかずだけ余っちゃった・・・!ということがなく、心ゆくまで楽しめます。小豆島内の店で作られたものが並んでいるので、気になるおかずがあれば、スタッフさんに聞いてみるとお土産として持って帰れるかも。
貸切宿で穏やかに過ごしながらも、小豆島の食やアートをたっぷりと楽しんだ1泊2日の旅でした。「瀬戸内国際芸術祭2025」は11月9日まで。島と融合したアートを見る旅の拠点におすすめな「三都の郷」へぜひ訪れてみてください。
「瀬戸内国際芸術祭とは?楽しみ方やあわせて訪れたいおすすめ観光スポットをご紹介!」はこちらから
参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。
記事企画・監修: 旅色 地域プロデューサー
ライター:
小豆島 三都の郷