ちあき(綴りびと)
長野県
友達 / 50代 / 訪れた時期:12月
2026/06/16
【下諏訪温泉】大人の隠れ家「聴泉閣かめや」。300年以上の歴史と文化が香る宿で叶える極上ご褒美旅
まだ秋から冬への移り変わりを感じた12月初め、下諏訪温泉にある老舗旅館「聴泉閣かめや」を訪れました。日常の喧騒から離れたそこは、まさに大人の隠れ家。温泉やお料理、そして約300年の歴史を紡ぐ宿全体に、まるでご褒美のようなひとときを体験してきました。諏訪大社の四社巡りもできた旅の様子を京都在住の綴りびと・ちあきがご紹介します。
本陣の格式を今に伝える空間へ
ロビーから新館へ向かう廊下からは赤く色づいた木々が見えた
今回宿泊したのは、長野県にある「聴泉閣かめや」。かつて中山道の宿場町として栄えた下諏訪温泉、諏訪大社下社秋宮のお隣にあります。江戸時代末期に幕府体制の再建を図ろうとした公武合体で下向された皇女和宮様(孝明天皇の)が京都から江戸へ降嫁する際に宿泊された歴史があります。今から約300年前のことです。「聴泉閣かめや」は、旧本陣の格式を受け継ぐ老舗旅館です。
静寂な空間は島崎藤村ら文豪たちにも愛され、創作の舞台にもなりました。館内のあちらこちらにさりげなく歴史的な資料が飾られ、見上げれば重厚な建築美。まさに大人の旅の格を高めてくれます。
全9室の贅沢な客室でゆったりと過ごす夜
暖かく落ち着いたロビーとどこか懐かしいストーブ
館内のところどころにある素朴な人形たちにも癒される
暖かく落ち着いたロビーとどこか懐かしいストーブ
館内のところどころにある素朴な人形たちにも癒される
到着するとすぐにロビーのテーブルに案内され、座ってチェックインをします。到着時に手渡した荷物やコートはチェックインの間にお部屋まで運ばれ、非日常時間が始まりました。館内は清潔で隅々までよく手入れされています。窓からは美しい紅葉の庭園が見えました。
広縁付きの和室。床の間には諏訪大社の宮司さんの御染筆
街側の窓の外からは秋宮の屋根が見えていました
トイレの片隅の予備ペーパーまで心配りがされています
広縁付きの和室。床の間には諏訪大社の宮司さんの御染筆
街側の窓の外からは秋宮の屋根が見えていました
トイレの片隅の予備ペーパーまで心配りがされています
本館新館合わせて客室は、全9室。今回案内されたのは新館2階の広縁付きの和室「羽衣の間」です。部屋の外には石庭がしつらえられ落ち着いた雰囲気。カーテンを開けると諏訪大社下社秋宮が微かに見えました。
皇女和宮様が過ごした上段の間でお茶をいただく贅沢な時間
飾り戸棚のある空間は一段上がった構造になっている
紅葉が美しい庭を望むテーブル
庭は夜にはライトアップされ、いっそう美しい
宿泊客はここで珈琲をいただくことができる
飾り戸棚のある空間は一段上がった構造になっている
紅葉が美しい庭を望むテーブル
庭は夜にはライトアップされ、いっそう美しい
宿泊客はここで珈琲をいただくことができる
ロビーから新館の客室へ向かう途中で案内されたのは、皇女和宮様が京都から江戸へお輿入れ(嫁入りのこと)される際に宿泊された上段の間。本陣の中でも最上級の部屋です。飾り戸棚がしつらえられた部屋は、他の区画から一段上がった造りになっていて高貴な身分の方のみが使用を許された格式の高さを感じます。また広い窓は、美しい中庭に面していて手入れの行き届いた庭を楽しめます。訪れたころはまだ色づいた紅葉を見ることができました。
女神の化粧水になったお湯で身も心も癒される
綿の湯の由来を伝える看板
お風呂は新館最上階にあります
湯上りにうれしいアイスキャンディのサービス
色浴衣の貸出もありました
綿の湯の由来を伝える看板
お風呂は新館最上階にあります
湯上りにうれしいアイスキャンディのサービス
色浴衣の貸出もありました
温泉のお湯は少し高めの温度(42℃程)と豊富な湯量が特徴。単純温泉で古くから湯治場として栄えてきました。また諏訪大社下社に祀られる女神・八坂刀売神(やさかとめのかみ)がお使いになったお化粧水が源になったとされ、肌の艶と開運をもたらす特別な力があると言い伝えられています。刺激が少なく綿のように肌を柔らかく包み込むことから「綿の湯」と称されているのだとか。効能は、美肌効果(慢性皮膚病など)が高く評価されています。
露天風呂で暮れてゆく日を感じながら、とうとうと流れ出る女神さまの湯に浸かり、ゆったりと、とろける時間を満喫しました。
食事は五感で味わう信州の恵み
食前酒は梅酒。八寸の胡麻豆腐と手前のリンゴバターがとてもとても美味
諏訪の地酒に合うのはやっぱりお造り
豆乳鍋と焼き物。手前はのどに優しい金柑の甘露煮
デザートのクリームブリュレも絶品
食前酒は梅酒。八寸の胡麻豆腐と手前のリンゴバターがとてもとても美味
諏訪の地酒に合うのはやっぱりお造り
豆乳鍋と焼き物。手前はのどに優しい金柑の甘露煮
デザートのクリームブリュレも絶品
夕食は、新鮮な山の幸、湖や清流の幸、そして信州牛と、地のものをふんだんにいただける懐石料理。料理長が腕を振るう一皿一皿は、見目も麗しくテーブルを華やかに彩ります。プライベートな個室で周りを気にせずお食事や会話を楽しめるのも魅力です。
ドリンクメニューのなかから利き酒セットを注文。お酒はもちろん諏訪の地酒。手前から順番に辛口度が増します。厳選された諏訪の地酒3種に酔いしれつつ、おいしくて静かな夜が更けてゆきました。
朝食に並ぶ山の恵みと川の幸
食後のコーヒーのサービスも嬉しかった
朝食に並ぶ山の恵みと川の幸
食後のコーヒーのサービスも嬉しかった
旅館といえば朝食も魅力のひとつ。朝早く起きて朝風呂に浸かった後はいつもより食欲も増すのは世の常です。昨晩のお酒に合わせるように、優しいシジミのお味噌汁が心と胃にしみました。
滞在を特別なものにする諏訪大社四社参り
春宮からしばらく歩くと願いをかなえてくれる万治の石仏に出会える 四社巡りの御朱印 上社本殿には明神湯と呼ばれる湯口があり、諏訪温泉の源泉だといわれている 前宮本殿は山を登って行ったところに本殿がありそばに水眼(すいが)と呼ばれる清流が流れている 秋宮にも神様のお湯が二頭の龍から湧き出している 春宮からしばらく歩くと願いをかなえてくれる万治の石仏に出会える 四社巡りの御朱印
上社本殿には明神湯と呼ばれる湯口があり、諏訪温泉の源泉だといわれている
前宮本殿は山を登って行ったところに本殿がありそばに水眼(すいが)と呼ばれる清流が流れている
秋宮にも神様のお湯が二頭の龍から湧き出している
春宮からしばらく歩くと願いをかなえてくれる万治の石仏に出会える
春宮からしばらく歩くと願いをかなえてくれる万治の石仏に出会える 四社巡りの御朱印 上社本殿には明神湯と呼ばれる湯口があり、諏訪温泉の源泉だといわれている 前宮本殿は山を登って行ったところに本殿がありそばに水眼(すいが)と呼ばれる清流が流れている 秋宮にも神様のお湯が二頭の龍から湧き出している 春宮からしばらく歩くと願いをかなえてくれる万治の石仏に出会える 四社巡りの御朱印
上社本殿には明神湯と呼ばれる湯口があり、諏訪温泉の源泉だといわれている
前宮本殿は山を登って行ったところに本殿がありそばに水眼(すいが)と呼ばれる清流が流れている
秋宮にも神様のお湯が二頭の龍から湧き出している
春宮からしばらく歩くと願いをかなえてくれる万治の石仏に出会える
宿のお隣には諏訪大社下社秋宮があります。諏訪大社は、日本最古級の神社の一つであり、諏訪湖を挟んで向かい合う上社(本宮・前宮)と下社(秋宮・春宮)があり、上社には男神、下社には女神(妃神)が祀られていて、四社すべてを巡ることで夫婦神のご神徳と広大な自然のエネルギーをいただけるとされているのです。宿から春宮へは徒歩約15分、車だと約5分で行けます。上社は諏訪湖の反対側にあるのでタクシーや車だと諏訪湖の湖岸を走って30分くらい。2日かけてゆっくり回れる距離です。四社すべてを巡り御朱印をいただいてご利益と記念の巾着袋をいただき、極上のご褒美旅を締めくくりました。
早朝の温泉街を散歩する贅沢
宿場町のたたずまいを残す町並み
お地蔵様も温泉に?
1000年近く前の中国で開発された、水力で動く大型の天文観測時計塔
諏訪地方唯一の前方後円墳「青塚古墳」
老舗和菓子屋さんの新鶴さんの塩羊羹はぜひ買って帰りたい逸品
宿場町のたたずまいを残す町並み
お地蔵様も温泉に?
1000年近く前の中国で開発された、水力で動く大型の天文観測時計塔
諏訪地方唯一の前方後円墳「青塚古墳」
老舗和菓子屋さんの新鶴さんの塩羊羹はぜひ買って帰りたい逸品
朝早めに起きたら、宿場町として栄えた温泉街を散歩してみるのもおすすめです。街のいたるところに温泉が引かれており、足湯の施設や日帰り温泉施設、更には前方後円墳に巨大なからくり時計やお地蔵様まで新しい発見がたくさんありました。
さいごに
入口の「かめや」の看板が目立つ門をくぐるところから、お部屋や景色、お料理に温泉まで極上の世界に引き込んでくれた「聴泉閣かめや」。「あぁ、今日まで頑張ってよかった」と思わずにはいられない、ご褒美のようなひとときでした。ぜひ訪れてみてください。
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ちあき(綴りびと)
京都に住んでいます。素敵なものを求めて日々ふらふら。四季折々の京都の町をお散歩したり、出会った人とお話ししたり、時々旅に出たり……そんな京都の日々をお届けします。
※旅色綴り(旧旅色LIKES)のコミュニティメンバーです。
下諏訪温泉 聴泉閣かめや
- 住所
- 長野県諏訪郡下諏訪町横町木ノ下3492
- アクセス
- 電車:JR中央本線 下諏訪駅から徒歩約10分
車:中央自動車道 岡谷ICから約10分
- 公式HP
- https://www.ckameya.com/
- TEL
-
0266-75-0161
- FAX
- 0266-78-7110
参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。
記事企画・監修: 旅色編集部
ライター:ちあき
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