《甲信越編》
300余年前、甲州街道と中山道が合流する地に宿場町として栄えた下諏訪温泉。「聴泉閣かめや」は、江戸時代より中山道下諏訪宿の本陣宿として長い歴史を誇り、明治以降は、芥川龍之介、与謝野鉄幹・晶子、島崎藤村といった文豪たちが宿泊した由緒ある湯宿だ。2013年11月には館内をリニューアルし、昔の趣きある名残と現代の居心地よさが融合した空間が広がる。古人も眺めたという林泉式庭園や、幕末のロマンを感じる皇女和宮ゆかりの「上段の間」など、歴史と文化が薫る宿で特別な休息を。
近年では、湯処にさまざまな趣向を凝らした施設も増えてきています。貸切風呂を複数備え、檜の風呂や壺風呂、岩風呂などと、それぞれ趣の異なる湯船を取り揃えている湯宿もあるので、宿の中で湯めぐりするのもまた楽しそうですね。また、サウナやジャグジー、岩盤浴といったスパ施設や、専用の湯上がりラウンジを設けている施設もあります。興味のある湯宿を探して、“命の洗濯”をする湯浴み三昧の旅に出かけましょう。